2009年6月25日木曜日

Spartan-6  Evaluation Kit が出ました。

以前より気になっていました。Xilinx Spartan-6 の 評価キットがようやく出てきました。
詳細は http://japan.xilinx.com/products/boards_kits/spartan6.htm にあります。

評価キット[EK-S6-SP601-G-J]は Spartan-6 XC6SLX16-CS324-2CES を搭載、価格は$295で あとはいつ入手できるか です!

1.FPGA仕様
 ロジックセル 14,579 ブロックRAM 72Kバイト

旧スタータキット(HW-SPAR3AN-SK-UNI-G 価格$199)搭載の Spartan-3 XC3S700 の ロジックセル 13,248 ブロックRAM 45Kバイトに比べると ひとつ上の XC6SLX25 搭載が順当とも思われ、少々残念。

2.キット仕様
 ・Flashメモリ 64MB      パンフレットでは 256Mb とある。
 ・RAM     128MB DDR2  パンフレットでは 128Mb とある。
 ・クロック  200MHz
 ・LAN 10/100/1000 Ethernet
 ・GPIO FMC-LPC connector という コネクタで 64ピンの信号が取れるようです。
 
 なんと言っても、このキットの魅力は、「FPGA自体にMemory Controller Blockが搭載されていることで、128MBのDDR2が利用できるらしい!」と言うことです。
 現在、ALTERA CycloneIII のスタータキットを使っていますが、キット搭載の32MB DDR を利用しようとして、メモリコントローラを構成したのですが、ピンアサインでエラーが発生、仕方なくFPGA内部に64KBのメモリを構成し何とか凌いでいます。

 また、気になる点が GPIO(UserI/O)のほとんどが専用コネクタ(FMC-LPCと言う規格らしい)になり。対応のケーブル、サブボートが必要になりそうな点です。Xilinxの従来のキット(Spartan-3A DSP 3400A )でも使用されているコネクタなので、なんとかなるようですが、少々不安。
>> 現時点で、このコネクタ(FMC-LPC)から、UW-SCSIケーブルコネクタ(らしき)への変換サブボードが存在するみたいですが、詳細不明 個人的には、UW-SCSIの内部コネクタへの変換サブボードがあれば、80線のフラットケーブルにGPIOが引き出されるのでありがたいのですが。。。


3.購入について、
 USの購入サイトAvnet,NuHorizons を覗いてみると、価格は上記定価で、Xilinx出荷6週間となっている。発売開始が6週間後ということでしょう。8月中に入手できればと思います。    

LPC2388 GCCによる開発 メモ 中間まとめ

未だ、CQ出版 Interface誌 LPC2388付録基板のベースシステムの構築が出来ていません。


1.IRQによる割り込み処理のハンドリング。
 1)実装するIRQ

  ベースシステムのIRQ例外処理のはとりあえず。
  ・システムの稼動チェック(ハートビート)用に TIMER0の割り込み。 
  ・LCD(SG12864ASLB-GB-R01)のリフレッシュ用に TIMER1の割り込み。
  ・Key入力用(タクトスイッチのON/OFFスキャン用)に TIMER3の割り込み。
  ・システム汎用にTIMER2の割り込み。
  ・シリアル通信受信用のUART1の割り込み。
  を、使用します。

 2)IRQのハンドリング(手法1)  >> 今のところ不調
    I誌のgcc用のサンプルを利用
  (1)IRQハンドリング関数は CPU_IRQInterrupt(void)を使用 
     gcc_sample.cで定義/宣言され、startup.sでIRQ割り込みとして呼び出される。   
  (2)IRQハンドリング関数で VICIRQStatus による分岐で各IRQ割り込み処理を実行する。

   /* CPU割り込み処理 */
    void CPU_IRQInterrupt(void)
    {
     switch(VICIRQStatus)
     {
       case INT_IRQ_TIMER0:
        // for Timer0 IQR Interrupt
        TIMER0_IRQInterrupt(); // システム監視 ハートビート
        /* タイマ割り込みクリア */
        TIMER_InterruptReset(&TIMER_0);
        break;
       case INT_IRQ_TIMER1:
        // for Timer1 IQR Interrupt
         Lcd_IRQ_Handler();   // LCDリフレッシュ
        /* タイマ割り込みクリア */
        TIMER_InterruptReset(&TIMER_1);
        break;
       case INT_IRQ_TIMER2:
       ----------------------------

 3)IRQのハンドリング(手法2)
  (1)ハンドリング関数は CPU_IRQInterrupt(void)を使用 (手法1と同じ)
  (2)それぞれのIRQ例外処理関数のアドレスを VICVectAdd4,VICVectAdd5,,,にセットする。
  (3)IRQハンドリング関数で VICVectAddr にセットされた関数のアドレスを使用して、各タイマー、UARTのIRQ例外処理を実行する。
   ※IRQ例外処理側 (関数ポインタの扱い)
      void (*pfunc)(); // 関数ポインタ宣言
      pfunc = VICVectAddr; // 関数のアドレスを代入
      (*pfunc)(); // IRQ例外処理関数のCall
      VICVectAddr = 0x00000000; //IRQアドレスクリア(※訂正)
   ※IRQ設定側
      extern void Sys_IRQInterrupt( void ); //IRQ例外処理関数(TIMER0)
       /* ↑ 同一ソースファイル内で定義されていれば不要 */
      --------------
      VICVectAddr4 = (u32)Sys_IRQInterrupt; // IRQ例外処理関数のアドレスをセット


2.ARMモード/Thumbモードについての注意事項
 1)ARMモードでの標準ライブラリ(libc.a, libm.a等)の指定
    LIBRARY_DIRS = -L /usr/local/arm-tools/arm-elf/lib -L /usr/local/arm-tools/lib/gcc/arm-elf/4.4.0
 2)Thumbモードでの標準ライブラリ(libc.a, libm.a等)の指定
    LIBRARY_DIRS = -L /usr/local/arm-tools/arm-elf/lib/thumb -L /usr/local/arm-tools/lib/gcc/arm-elf/4.4.0/thumb
   ※一部でもARMモードのモジュールがあると、標準ライブラリを組み込む場合、リンク時にinterworkのワーニングが出、動作が怪しくなる。
   ※gccパッケージのインストールでconfigureオプション--enable-interworkを指定しているのにワーニングが出るのが不可解。


3.リンクスクリプトファイル
  FreeRTOSのサイトから次のソースをダウンロード
  FreeRTOSV5.2.0/デモ/[ARM7_LPC2368_Eclipse]/RTOSDemoの lpc2368.ld を修正し利用。
 1)ramサイズを64Kに変更   
 2)usbramを16Kに変更


※※※※訂正※※※※
  手法2の動作確認 不調 >> 最初の1歩に戻り再検証
  ①再度 CQ出版 I誌から再び、gcc_sample を 入手
     ● 5/13 gcc用サンプル・プログラム アップデート(gcc_sample.zip)
  ②gcc_sample.zipを解凍、gcc_sampleをビルド
  ③基板上のLEDの点滅を確認 [手法1の IRQで呼び出される関数でLEDを点滅]
  ④gcc_sample.cを手法2で出来るように修正

**修正箇所**

a. define

  /* 割り込みコントローラ(VIC) */
  #define VIC_BASE_ADDR 0xFFFFF000
  #define VICVectAddr4 (*(volatile unsigned long *)(VIC_BASE_ADDR + 0x110))
  #define VICVectAddr (*(volatile unsigned long *)(VIC_BASE_ADDR + 0xF00))

b.IRQハンドラー関数

  /* TIMER0 割り込み処理 */
  void TM0_IRQInterrupt(void)
  {
    if( toggle == 0 ) {
      toggle = 1;
      *FGPIO_FIO1PIN =0x00000000; /* P1[18,19] '0' -> LED ON */
    } else {
      toggle = 0;
      *FGPIO_FIO1PIN =0x000C0000; /* P1[18,19] '1' -> LED OFF */
    }
    *TIMER_T0IR =1;  /* タイマ割り込みクリア */
  }

  /* CPU割り込み処理 */
  void CPU_IRQInterrupt(void)
  {
    void (*pFunc)();
    pFunc = (void*)VICVectAddr;
    (*pFunc)();

    VICVectAddr = 0x00000000; // VICVectAddr のクリア ※1 追加
  }

c.Main関数
     検証用にポート1の19ピンに繋がるLEDの点滅を加える。

/* タイマ割り込みLED点灯制御プログラム */
  int main(void)
  {
    *SYS_SCS = *SYS_SCS | 1; /* FGPIO Select */

    /* LED点灯制御設定 */
    *FGPIO_FIO1DIR =0x000C0000; /* P1[18,19] OutPut */
    *FGPIO_FIO1MASK=0x00000000; /* P1[18] Non Mask */
    *FGPIO_FIO1PIN =0x000C0000; /* P1[18,19] '1' -> LED OFF */
    ----------
    *TIMER_T0MR0 = 1000000;      /* 供給クロック周波数=1秒 */
    *TIMER_T0MCR = 0x00000003;    /* Match時にTCクリア&割り込み */

    VICVectAddr4 =(unsigned long )TM0_IRQInterrupt;
    *TIMER_T0TCR = 1;         /* タイマスタート*/
toggle = 0;
    ----------
**動作検証**
 結局不調       
 TIMER0 割り込み処理 TM0_IRQInterrupt(void) の最初の割り込みの実行は確認
 でもそれっきり。

**さらにもがく**
    VICVectAddr = 0x00000000;(※1)をIRQハンドリング関数(IRQInterrupt)に追加

※※動作検証※※
  ようやく成功。